2008年07月31日
「監査法人の心理学(2)」~正しさを幸せのために使う~
土曜ドラマ「監査法人」が最終回を迎えました。ドラマや登場人物がどんな展開を見せるのか、とても楽しみに見ました。ネタバレがあるので、まだ見ていない人は後ほど、ご覧くださいね。(^^)
「厳格監査」という「真実」「正しさ」を追求した会計士たちが、その「真実」「正しさ」が潜在的に持っていた問題に直面しながら成長するという物語です。
アインシュタインが昔、
「この世に存在する数々の問題は、その問題が発生したときと同じ考え方では解決できない」
といったそうです。確かに僕たちが悩むとき、問題を持つときは、今までの正しさや成功の秘訣を手放せない部分があります。
「正しさを追求したときに、それによって傷つく人もいる」
これは、会計士だけでなく、職業的に「正しさ」が求められる人たち、たとえば弁護士、警察官、医者、教師などが持つ「葛藤」です。正しさをもっているときに認めたくない現実ですが、そこを受け止めたときに人生の次のステージに進むことができます。
最後のほうで、小野寺が
「真実を貫くことがすべてではない、それが誰かのためにならなければ意味がない」
と言っていました。よく似た言葉に、
「しっかりしていなければ生きていけない、優しくなければ生きている意味がない」
「強くなければ生きられない。優しくなければ生きてる意味がない」
こういういったものもあります。これらはすべて、何か1つのものが潜在的に持っている葛藤をさしているのかもしれません。
このドラマは主人公、健司が、「企業の再生」と「家庭の再生」と違ったジャンルの2つの問題に直面していくという2つの流れがあります。1つはビジネス、1つは家庭。まったく違うジャンルですが、彼が土台に持っている「生き方」「考え方」「心のあり方」が発端となって2つの現象が起こっています。
ビジネスと夫婦関係、家族関係のつながり、「思考が現実を作る」をわかりやすく教えてくれるドラマでした。
最終回で、私が心に残った場面は、健司がクーデターで会社を追い出された元理事長「篠原勇蔵」と再会したときに出た「オイルショック」の話です。
「失われた15年」と言われる、バブル崩壊後の今の日本の現状と同じように、オイルショックのときはみんなあわてふためいて、希望を失った時代。それが1970年代ののオイルショックのときだったそうです。
そのオイルショックのときに「日本人はどうしたのか?」という話が出てきました。
篠原は、
「そのとき、日本企業は給料を下げなかった。むしろ、社員の給料を上げて、”私たちも頑張るから、一緒に頑張って欲しい”と経営陣が頭を下げた」
と言っていました。今の主流と比べると正反対ですね。
健司が
「なぜ、経営者はそんな選択をしたんですか?」
と聞くと、篠原は
「心意気だろうね~」
と答えていました。カッコいいですね。
松下幸之助さんか誰かの本を読んだときにも、経営危機を迎えたときに同じようなことがあり、頭を下げてお願いしたと読んだ記憶があります。
「雇っている」という上からの態度ではなく、「会社」という1つのグループが、そこにかかわる全員のものであるという考えに沿ったものなのでしょう。だから、その一員である、全員でなんとかしたい。経営者というリーダーは、そのために率先して、みんなに頭を下げてお願いをする。
その想いが通じたときに、ある1つの目的に対して、みんなが一つになり、癒しの世界で言う「ONENESS 一体感」、成功哲学で言う「マスターマインド」が生まれるのでしょうね。
「問題解決の方法」は沢山あると思いますが、その方法が、自分が望む生き方、人間性にあっているかどうか、それが満足感を作るのかもしれません。
歴史を学ぶことの大切さ、人生の先人の知恵から学ぶことの大切さを改めて感じた最終回でした。
それにしても学びの多いドラマで、すごく楽しみました。個人的に、このドラマを通して感じたのは、「真実を言い合えるような友人、仲間っていいな」ということです。
かなり、登場人物同士、きついものいい、しんどい部分をオブラートに包まずコミュニケーションしていました。もちろん、それによって傷つくこともあるでしょうが、そういう「真実を言ってくれる人」を私たちは人生で、なかなか持つことはできません。
「真実を言う」のはとても勇気がいります。言われたほうも傷つくかも知れませんが、言っているほうも傷ついている。それだけの勇気を痛みを覚悟して、言ってくれる友人がいて、お互いに理解しあっていたら「人生の宝」ですよね。
そういう友人が数人でももてたら、何かを持っているかどうかに関係なく、社会の評価基準に関係なく、人生は成功していて、幸せだと感じられるような気がします。
投稿者 yoshi : 2008年07月31日 11:35
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