2005年05月31日
パートナーを助けたい!症候群
恋愛カウンセリングをしているとある一定の割合で、この「助けたい!症候群」の方々に出会います。男性でも女性でも、このタイプの人は、なぜか問題や傷を抱えた異性に魅力を感じてしまう人達なのです。
逆に言うと、問題もなく、過去に辛い体験をせず、とても幸せそうで、毎日が楽しそうな人。きっとこの人と結婚したら、みんながいうような「幸せな家庭」や「幸せな恋愛」ができるだろうな・・・という人にはまったく興味や魅力を感じないんです。
そんな人の中には、傷ついた男性や女性を見ると、放って置けなくなって、今していることや、大切なことを投げ打ってでも助けに行ってしまう、そんな人もいます。
○傷ついているのは過去の私
子供時代に、私達は多かれ、少なかれ、「捨てられる恐れ」「守ってもらえない恐れ」を持ちます。
たとえば、小さな頃に両親から「お前は橋の下で捨てられていたのをお父さんとお母さんが拾ってきたんだよ」なんて冗談を言われてからかわれた経験はありませんか?
私の実家の近くには、大和川という川があってちょうど橋がかかっているんです。だから小さな頃に「お前は橋の下で捨てられていたのをお父さんとお母さんが拾ってきたんだよ」なんてよく冗談で言われました。そしてその度に「そんなのウソだ!」なんてわめいていました。(笑)
その他にも、お祭りや遊園地、百貨店に行って、迷子になる。これも子供にとってはとても大きな恐怖体験になります。
「このまま、お父さんとお母さんとはぐれて、一生会えなかったらどうしよう・・・」
人生真っ暗になります。私たちにとって、この種の体験は大きな恐れとなって、心に傷を残します。
小さな子供が「捨て猫」や「捨て犬」を拾って家に持って帰ってくるというのは、その表れなんです。
子供にとって、捨てられて家を失ったネコや犬に「捨てられて家をなくした自分」をかぶせてみているわけです。子供がそんな体験をしたら耐えられないですよね。だから、ネコや犬を拾って帰るわけです。そして、お父さんやお母さんに言うんです。
「このネコ、かわいそうだからお家で飼っても良いでしょう?」
そこで、両親が「いいよ」と言ってくれたら、自分も救われたような気分になってすごく嬉しいんですが、逆に「お家では飼えないのよ。捨ててきなさい」なんていわれると、まるで自分を捨てて来いといわれているような気分になって泣きじゃくったりするわけです。
「助けたい!症候群」の人も、この子供たちと同じなんです。傷ついている男性や女性を見ると、そこに過去の傷ついた自分を投影して、救わずにはいられなくなるのです。
過去に救えなかった、異性の親や、兄弟姉妹を投影する場合もあります。
○私が助ける!という罠
そこに隠れているのは、助けてくれなかった誰かに対する反発や怒りです。先ほどの例で言えば、ネコを飼っちゃいけないといったお母さんやお父さんに怒っているんです。そして、誰も助けてくれないと絶望しています。
大切な家族を病気や事故などで亡くすと、神様や人生を恨んだりすることもあります。そして、自分自身に「私はあんな人にはならないぞ!絶対に誰も見捨てない!」と心に誓うわけです。見捨てられ、傷ついた度合いだけ、「ああはならない!」と固く心に決めるんです。その結果、困っている人を見たら、何が何でも私が助ける!というパターンが出来上がってしまいます。もし助けなかったとしたら、自分を助けてくれなかった親や神様など、もっとも自分が嫌っている人に自分もなってしまうからです。
○助けたい!症候群の悩み
このパターンを持っている人は、人望が厚かったり、たくさんの人から慕われたりするのですが、いくつかの問題を抱えてしまいます。主要な問題は
・自分が幸せにならない。幸せを受け取らない
・家族や友人など、あなたを大切に思っている人を幸せにできない
・困っている人が必要になる
というようなことです。「助けたい!症候群」の人で一番多いのが、自分の幸せを後回しにするということです。人を助けたり、幸せにしてあげたり、面倒を見てあげることは一杯して、その結果、慕われるのですが、誰かに自分を助けさせることをほとんどしません。
すると、あなたに助けてもらった人たち、友人や家族がとても寂しい思いをします。なぜなら、「あなたのおかげで私はこんなにも元気に、幸せになったから、今度は私があなたをサポートする番よ」と思っているのに、彼らの援助を受け取らないからです。
その結果、友人や家族を幸せに出来ないことがよくあります。他には、このタイプの人は、助けなければいけない人がたくさんいるので、一番身近な家族を犠牲になることがよくあります。
困った人に自分の時間を使っている間に、家族に向けられる時間がなくなってしまう。その結果、子供やパートナーが愛情に飢えてしまいます。一番幸せにしたかった人を不幸にしてしまったというパラドックスが起こってしまうんです。
そして、もう一つは「困っている人が必要になる」ということ。これは受け入れがたいことかもしれませんが、「助けたい!症候群」の人は「助けること=私の存在価値」となっているので、困っている人がいなくなると困るんです。みんなが幸せになると、そこにいちゃいけないような気分になります。
「みんなが幸せになった。じゃ、もう私にできることはないし、もう私は必要ないな。ここに居ても仕方がないから、次の場所に行こう」
そんな感じで、私を必要としてくれる人や場所を求め、彷徨うように生きている人もいます。
○自分が幸せになること
恋愛でこのパターンにはまっていると、大抵の方が「パートナーが幸せになったら、私も幸せになれるのに・・・」と思っていますが、あなたがどれだけ努力していても、パートナーが良くならない場合は、逆にまずあなたが幸せになることが、パートナーも幸せになることにつながります。
そんなお話をすると「そんなことできないです。そんな見捨てていくようなことはできません」と言われる方も多いのですが、問題を抱えている人は、「こんな私が面倒ばかりかけて申し訳ない・・・」と助けられれば、助けられるほど罪悪感を大きくし、さらに幸せにならないようにしてしまうという悪循環にはまる場合もあります。
助けたい!症候群の方にとってまず自分が幸せになるということが、かつて自分を見捨てた誰かのようになるような気がしてできないと葛藤されている人が多いですが、昔、自分を捨てた誰か、傷つけた誰かを許して、あなたが幸せに向かうことが、より多くの人を幸せにする方法になるんです。
ここでは「信頼」ということが鍵になります。
「私が助けないとパートナーは良くならない」
「私が助けなかったら誰も助けない」
と思っているところがあるのです。
この不信感を手放し、自分とパートナーを信頼することがみんなが幸せになる道になりますよ。
投稿者 yoshi : 2005年05月31日 19:21
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コメント
ヒーリングワークでは、お世話になりました。
また、こちらのコラムで、しっかり復習が出来たので、コメントを入れさせていただきました。
自分では悩みの自覚もなく、幸せな日々を得られていると思っていたので、正直、ショックでした。根本にこんなパターンが潜んでいたなんて…。
何となくこの事実を自覚できて、振り向いたとき、すでに息子も感染!?友達の悩み事相談で駆け回っていました(^_^;)
なのに、友達想いのいい子だなぁ~なんて、のん気に思っておりましたし…。あぶない、アブナイ(笑)
最初はピンと来なかったけど、相手を信頼することの意味も自分なりに少しずつ解ってきました。そして、自分が本当に望む幸せへのイメージも、気付けてホント、良かったです。
自分自身と向き合う時間を経て、今、やっと、私の幸せに向かって、大切な人達との更なる信頼関係の第一歩が踏み出せそうな気がしています(^^♪
投稿者 サチ : 2005年06月04日 21:19
いつもお世話になっております(^^)
他人を信頼すること、自分を信頼すること、そして、自分自身の幸せを目指すことは、ほんとうに大事なんだな~と思いました。
これからも色々な記事を楽しみにしてます♪
投稿者 神無月 : 2005年06月06日 18:18
「助けたい!症候群」は幸せに最も近いのでは?
ボクのために書かれたようなコラム,ありがとうございマス!
はい。問題もなく,辛い経験をせず・・・という人には,興味感じません。
傷ついた女性,ほっとけません。。。
で,今助けたい女性は,ちょっとやそっとでは,助けさせてくれません。それはそれは頑固に受け取りません。寂しいです。
それは,私よりずっとうわての「助けたい!症候群」の人だからなんだなぁ・・・と,このコラムを読んで,改めて納得しました。
仕方がないので,ボクはいったん先に折れて,「たっぷり助けられてしまおう!」と意を決してとことん受け取ることにしました。
と同時に,彼女の助け方のとても上手なところと,マズイところを
肌身で感じながら学び,よりよい助け術を密かに研究しています(笑)。そして必ず,彼女が受け取りたくなってしまう方法を編み出します!
・・・でもそれは,今まで自分が思っていた「自分が助ける」というイメージじゃなくて,「上手に受け取ること=助けること」だったり,相手の持っていなかった選択肢を示して,本人が自分のペースで,自分の意志で選ぶのを見守ってあげたり,相手の意図しなかった部分で,その人の存在に助けられてみせたり,大勢で助けてみたり・・・とか,いろいろ試してみてます。
今までとは違った〈助け方〉を研究するのも,「助けたい!症候群」ならではの楽しみかな?!
でも,「助けたい!症候群」の人は,動機や原因はなんであれ,事実として他人を思いやる優しい気持ちと行動は人一倍磨かれていると思うので,やっぱりボクは,そういう人,大好きです。
もし,それぞれが別の分野のお助け能力を持った「助けたい!症候群」同士が出会い,お互いの助けを受け取れるようにさえなったら,それこそ,最高の「相互依存」の関係に最も近い存在なんじゃないの?
そんなふうに思ったのですが,どうでしょうか??
投稿者 ノリ : 2005年06月06日 22:32
うわ。。。
私の友人(男性)も同じような感じの結婚をしました。
相手の人はどんなにひどいことをしても自分を嫌わない他人を求めてる感じがして、私は彼女の本性を見ると大嫌いになってしまいましたが。(自分がおかしくなってしまう。)
友人は「かわいそうな人なんだよ~。」の一点張り。
私は彼にも、パートナーにもかわいそうだなんて思われたくありません(^^;
投稿者 笛木のり : 2005年08月21日 21:56