2004年08月17日
リーダーへの不満は、あなたのチャンス
ビジネスの現場ではコミュニケーションの不一致からさまざまな問題が出てきます。ちょっとした行き違いや、コミュニケーションギャップが職場内、取引先との不協和音を作ってしまいます。
たとえば、ビジネスカウンセリングをしていると良く出てくるのが「上司がぜんぜんわかってくれない」「私を認めてくれない」などの「上司への不満」「会社への不満」です。では、どのようにすれば、このような不満が解消するのでしょうか?
部下が不満を持っている部署では、必ずと言っていいほど上司も部下に対する不満を持っています。お互いに「私は精一杯やっている」と思っているのですが、不思議なことに相手に対しては「十分でない」ということが多いものです。つまり、感情レベルでは同じ事を感じているのです。
このような問題は心理学的にいうと「権威との葛藤」というところからやってきます。簡単に説明すると、「自分より目上の権力を持っている人」に対する心理的なパターンが出てくるわけです。たとえば、権力を持っている人に対して、次のような主要なパターンがあります。
・私はなぜかいつも目上の人から気に入られる
・私はなぜかいつも目上の人に恐れを感じて距離をとってしまう
・私はなぜかいつも目上の人に対して反発を感じて攻撃してしまう
・私はなぜかいつも目上の人から評価されず引きこもってしまう
などです。そして、このパターンは私たちが育った家族のパターンからやってくることが多いのです。
◎家族の中の権力者
私たちが子供のとき、権力者とは大人の両親や祖父母、年上の兄弟です。大抵は父親であることが多いのですが、父親と母親の力関係が母親のほうが上だったとしたら母親、祖父母が同居していて祖父が一番強い場合は祖父などになったりします。
そのような家庭環境の中で、私たちが権力を持った大人から可愛がられてきたのか、反発を感じたのか、怒られてきたのかなどによって、大人になってから学校や職場、サークルなどで「先生」「上司」「社長」「リーダー」に対するパターンになるのです。
つまり、今、私たちの目の前で起こっている上司との対立や先輩との対立は、過去の家族関係などで起こったパターンが再現されているんです。
◎権力者に対する不満
子供時代、私達は権力者である大人に大して「完璧」を求めます。
「お父さん、優しくないよ」
「お父さん、○○君はおもちゃ買ってもらっているのに、どうして買ってくれないの」
「△△△ちゃんのお母さんのほうが綺麗でいいな」
「Aクラスの×××先生のほうがよかったな・・・」
など、色々な不満をもったことはありませんか?
私達は、依存の段階にいるときに、自立側の親や先生に対してさまざまなニーズ、欲求や期待を持つわけです。そして、それらをかなえてもらえないというハートブレイクを持つんですね。そして、彼らに「期待はずれのダメな大人」というレッテルを貼るわけです。
この時代は、自立側の面倒を見る大人にも色々な事情があり子供のニーズをかなえられないことに対する理解ができないんです。
しかし、大人になるとこの「理解」という成熟さが求められるんです。
◎上司の不満は?
部下や依存の立場を見てきましたが、上司や管理職の方とカウンセリングをすると次のような不満が出てきます。
「部下は気が利かない」
「配慮が出来ない」
「全体が見えていない」
などです。こんな上司が求めているのは、たとえば
「私の意見なのですがこの部署には○○○のような問題点(改善点)があるように思います」
「それを放置しておくと、△△△のような問題が起こると予測します」
「そこで、考えたのですが、×××のような対策を採れば、□□□のように改善されると思います」
「上司の許可さえいただければ、さっそく始めたいと思うのですが、いかがでしょうか?また、この案についてアドバイスがあれば、ぜひ教えていただけたらと思います」
このような提案をする部下なんです。問題を自分の課題としてとらえ、責任を持って実行してくれるような部下ですね。
でも、私たちの中に癒されていない依存心や依存時代の傷があると
「この問題を解決するのは上司のあなたの役割でしょう!責任でしょう!」
としてしまうのです。そして上司を攻撃してしまう人もいます。潜在意識では、過去に満たされなかった完璧な両親を上司に対して求めてしまうのです。
不満があると、どうしても誰かの責任にしてしまいますが、それを自分の責任として捉えることができるかどうかがポイントになってきます。
部下という立場であっても、もしあなたが上司の立場となって彼らがして欲しいことをしてあげると、あなたの評価はぐっと上がります。
リーダーに何かが欠けていると感じる瞬間こそ、あなたがリーダーシップを発揮するときなんです。
※権威との葛藤が強い方の中には、「絶対にリーダーになりたくない!」もしくは「なりたくてもなぜかいつもなれない・・・」というパターンを持つ方がいます。これは、大人(権力者)に対して完璧を求めていた時代に、大人に対してさまざまな不満や攻撃をしていたために、潜在的に攻撃される恐れを持つからです。自分が完璧でないことを知っているわけですね。
[心の図]
攻撃
私⇒⇒⇒⇒⇒⇒両親(権力者)
もし、私が権力を持ったとしたら・・・・
攻撃
部下⇒⇒⇒⇒⇒⇒私(権力者)
このように投影が返ってくるのでないかと潜在的に恐れを持つ
このような場合には次のエクササイズが役に立ちます。
◎エクササイズ
・あなたは、家族のの権力者に対してどのような感情を持っていましたか?
・そして、どのように反応する心理パターンを持っているでしょうか?
・あなたは両親に対してどのような不満を持っているでしょうか?
・それが、今の上司との関係にどのように影響していると思いますか?
もし、その心理パターンが今のあなたにとって望まない現実をもたらしているのであれば、完璧でなかった両親を許して受け入れてあげましょう。
そして、両親がして欲しかったこと、して欲しいことをあなたが与えてあげましょう。
投稿者 yoshi : 2004年08月17日 20:34
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コメント
確かにこのコラムを読むと、父親とケンカした時の自分が上司との関係に似ているような気がします。なぜか、いつも文句というか欠点が見えてしまうんです。
「リーダーに何かが欠けていると感じる瞬間こそ、あなたがリーダーシップを発揮するときなんです」
そうなんでしょうね。文句じゃくなくて、今度はサポートをしてみようかな~。(笑)
ありがとうございました。
投稿者 Anonymous : 2004年08月21日 14:12