2004年02月26日
エリートの光と影 海辺の家(2)
癌に冒され「余命、数ヶ月」と宣告された主人公が、残りの人生を息子とともに家作りにかける、父と子の「親子の絆」再生計画の物語です。
今日もこの物語の本筋からは少しそれますが(笑)、この映画から男性心理、特にエリートの超自立した男性心理を学べる要素を紹介したいと思います。
「彼や未来の夫になる人は、エリートがいい!」
そんなあなたにとっては、最適な情報になるのではないかと思います。(^^)
この映画には、主人公のジョージの別れた妻の再婚相手として、ピーターという男性が登場します。ピーターはエリート、成功したビジネスマンというシンボルとして登場します。
そして、このピーターはエリート男性に見られる典型的なワナにはまって行くのです。
◎成功すればするほど、自分以外で問題が大きくなるパラドックス
映画のはじめの部分では、ピーターは自信満々。動じることがありません。自分がやっていることは正しいことで、家族をみんな幸せにしているという自信で一杯です。人生で成功していていて、家族に何不自由させていない。
唯一困ったことといえば、妻が連れて来た前の夫との子供、サムくらいだ。でも、
「それは私の責任ではない」
「私と妻の二人の子供は良い子に育っている」
そんなふうに感じています。
そして、そんなふうに感じて、サムとの距離が遠くなればなるほど、サムの問題はひどくなっていくのです。そして、サムを遠ざければ遠ざけるほど、実は、妻のロビンをも遠ざけていることに気付かないのです。
◎エリート男性の自信にかげりが見え始めるとき
そんなピーターの自信にかげりが見え始めるのは、妻のロビンが前の夫、ジョージの元に足しげく通いだした頃です。
あれだけ手が付けられなかった、サムがなぜか、ジョージと一緒に居ることで、だんだんと落ち着きを取り戻してくる。私があれだけ苦労してどうしようもなかった問題を救ってくれたのが元夫。
その夫や息子に良い気持ちを抱かないはずはありません。
一方、夫のピーターと言えば、あまりそれを快く思っていない様子です。サムが父親の元で暮らしているのを知って、「厄介払いができた」というくらいにしか感じていません。
もし、ここで一緒に喜んであげて、ジョージに感謝の一つでも伝えることができれば、ピーターの株は同じように上昇したのですが、彼のしたことは、突然、
「二人で旅行に行かないか?」
という話です。そして、それを断った妻に対して
「僕と、サムのどっちが大切なんだ?」
という最悪の質問をしてしまうわけです。
ロビンにとっては、せっかく喜んでいたのに、冷や水を浴びせられたような気分です。
でも、実はピーターは妻が自分の心から離れて、ジョージのほうに行ってしまうんじゃないかという不安、嫉妬をしていたんです。
◎エリートのプライド
でも、「素晴らしい夫」と自認しているピーターが、実は嫉妬しているなんて、決して口にすることはできません。
自立した立派な大人の私が、妻が良かれと思ってやっている「正しいこと」に、自分の嫉妬なんていう感情の為に反対するのは「大人気ない」と”考える”からです。
でも、”感じている”のは嫉妬なんです。
自立した人の特徴は、”感じている”ことよりも”考えている事”を優先し、ある価値観に基づいて「正しい、間違っている」で判断する事です。
自立した男性、特にエリートの方、出世した方は、その土台として無価値感を持っているケースが非常に多いです。コンプレックスと言い換えてもいいかもしれません。そして、それが強い度合いだけ、より素晴らしく、より強くなろうと決意するのです。
男性的な考え方として、愛情の示し方は
「私は何を与えることができるのか?」
です。逆に言うと
「何も与えられない私には何の価値もない」
という感覚です。ですから、男性の中には、
「何も与えられなくなったとき、愛する人の前から去ることが愛情だ」
と思っている人もいるし、自己破壊的になったり、自信を喪失したりする人もたくさんいます。
定年退職後の男性に死亡率が高いのも無関係ではないでしょう。
そして、エリートと呼ばれる人たちはこの無価値感が人一倍強いので、頑張るのです。
つまり、ピーターが家族やロビン(奥さん)に与えていたもの、豪華な家、経済的な豊かさ、プールなど、そのすべては、彼の無価値感の裏返しでもあるわけです。
「これだけ、頑張ってるから、僕を認めてくれるよね」
そんな裏のメッセージがあるわけです。それなのに、妻の心が離れていく・・・。
「何不自由のない生活をさせているのに何が不満なんだ!」
そういう怒りもあるでしょう。でも、このメッセージも裏返せば
「これだけでは、足らないの?ほかにもっと何が必要なの?」
「でも、もう僕も限界かも・・・」
という感じです。
ピーターにとっては、愛される手段として「経済力」、「豊かさ」、「安定」、「ステータス」しか与えることができないと思っているのです。
また、そうやって成功したので、その成功の法則が彼の首を絞める結果になってしまっています。それは
「稼ぐだけの人生・・・」
というセリフに凝縮されています。
エリートの中には、この成功の法則の上で燃え尽きてしまう人もたくさんいます。
そして、彼の自信を砕いた決定的な要素は、「SEXを拒絶されたこと」。SEXを拒絶されたときに、彼は
「もう、妻は私を愛していないんだ」
と思い、そのまま彼は家を出て行ってしまったのです。
少し昔のドラマですが、「大和なでしこ」の東幹久が演じたお医者さんの息子さんも同じワナにはまっているのです。
◎デッドゾーン、ワナを抜ける方法
このように、自分のやり方に固執してしまうと、必ず行き詰まりがやってきます。どれだけ、今までうまく行った方法を頑張っても、全然状況がよくならない。
そういう状況を「デッドゾーン」と呼んでいます。
デッドゾーンに入ると、それを抜ける方法は、一度死ぬことなんです。死ぬといっても、物理的に死ぬわけではありません。
自分がもっている「成功の法則を手放すこと」なんです。
もし、これができずにしがみつきすぎると、人間関係の死、つまり「別れ」があったり、事故や病気になったり、家族の中で問題が発生したりします。
そうすることによって、「手放さざるを得ない状況」を無意識的に作ることで、解決しようとします。
ピーターは自分のやり方を手放すために、一度家を出ました。そしてもう一度チャンスを手に入れるために帰ってきたのです。妻が
「私はまた、ジョージに恋をしたの・・・」
というと
「また、明日」
彼はただ、そういって帰っていくのです。
その時の彼は、自分のやり方よりも、妻の感情を大切にするという全く新しい方法を選んだのです。
そして、自分の非を認めて義理の息子、サムとの関係も修復しようと決めたのです。
投稿者 yoshi : 2004年02月26日 23:50
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風邪を完全に治すために実家帰省も取り止めて自宅療養。となれば、今までたまっていた映画を観るしか! …というわけで、ブログの更新もいっぱい、というわけです。 「もしあなたがあと3ヶ月の命だと言われたら?」 「もしもあなたの大事な人の命があと3ヶ月だと言われ... [続きを読む]
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